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センター長のご挨拶

高齢化が加速する今の日本において、特に高齢者の心不全が顕著に増加しています。そこで、心不全に陥る原因となるさまざまな疾患を早期に発見し、治療を行うことで心不全の予防や対策に大きく貢献します。
しかし原因となる疾患、特に心疾患を診断するためには医療機関に出向いて検診を受ける必要がありますが、これが在宅で訪問看護として受診できるとなると、早期発見や予防に大きく貢献できることと思われます。

そこで、看護師による在宅での心電図検査や心臓エコー検査などが実施されることが望まれますが、一方で、心臓検診を専門とする看護師が国内において極めて少ないという現状があります。特に、心臓エコー検査が行える看護師は、ほぼ皆無の状況です。理由は、看護師に向けての心臓エコー検査の教育が全く行われていないためです。

このような現状から、私たちは看護師向けの心臓エコー検査の技術習得方法として、病院での実習方式による検査技術研修を開始し、短期間で効果的に学習できるプログラムを作成し実施します。

心臓病検査の最も有力な診断方法である心電図検査に関しまして、在宅での長時間(ホルター)心電図検査のデーター解析を行うことによって不整脈心電図の判定能力の向上を図ります。さらに、心臓病検診を行うために、基本的に必要とする心音聴診技術を、十分に備えるための教育も実施します。

今後、一般の皆様向けの「心不全予防のためのセミナー」なども開催し、そこではプロの演奏家によるクラシックを中心とした心に届く音楽も提供し、心の癒しにつながる取り組みを行う予定です。そのために、当センターには音楽芸術部門を設けており、演奏家や画家の方々も参画しています。

多くの医療関係者、医療機器メーカー、関係者の皆様、さらに、心臓病検診を受診希望される方々からの応援、ご支援をいただけるよう努力していく所存です。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

一般社団法人 心臓病検診推進センター
センター長 市田 聡(心臓病看護教育研究会 会長)